今回の聞き手は、東京学芸大学準教授の正木賢一先生。
話し手は、フリーライターの二階堂尚さんです。
また、ゲストとして、元小金井雑学大学学長の富永一矢さん、
NPO法人アートフル・アクション事務局長の宮下美穂さんをお呼びしました!
戦後文学の巨人、大岡昇平の代表作『武蔵野夫人』は
小金井の「はけ」に滞在した10ヶ月の間に構想されました。
作家が小金井の地と出会い、小説に与えた影響を掘り起こしながら、
芸術作品との関係を探っていきます。
まず、大岡昇平とはどのような人だったのか。
続いて、小説『武蔵野夫人』について考察していきます。
武蔵野夫人は小説が映画化され、広く世に知られるようになりました。
物語の舞台は富士山が見える小金井の「はけ」にある1つの家から始まります。
はけの下は崖になっているので、当時は景色がよく見えたそう。
小金井から富士山まで見えるなんて、驚きです。
つづいて、ゲストの富永さん。
大岡昇平が滞在した富永家の現当主、富永一矢さんは
はけの家の模型をもってきてくださいました。
この模型は富永さんがつくられたそうです。
後半は「地域の芸術と文化」について、議論します。
小説の自然の描き方や、土地の記憶と地域の関係性などの話題が上がります。
滞在する地域からのインプットが、表現という形でアウトプットされます。
不思議とそれは、地域ごとに作品が変化してくるそう。
小金井には文学館がないそうなので、ぜひ小金井に文学館を!という声も。
小金井を舞台に描かれた『武蔵野夫人』。
小説の背景にある小金井のはけという場所、
現在と過去の記憶に思いを巡らせながら、
読んでみると、一味違った印象を受けるかもしれません。
次回のまちのカルチャーカフェは10月24日(月)。
「地域・子ども・スポーツ・遊び」がテーマです。
ぜひご参加ください!